重箱読み・湯桶読みとは?~よく使われるその熟語とは

重箱よみ 言葉

重箱読みとは、「重(ジュウ)・箱(ばこ)」のように上の一字を”音”でよみ、下の一字を”訓”でよむ読み方です。

重箱読みとは逆に、上の一字を”訓”でよみ、下の一字”音”でよむ読み方を「湯桶(ゆトウ)読み」といいます。

音とは、漢字の読み方のうちの一種で、漢字を中国語の原音(または、それに近い音)でよんだものです。例)山→サン、海→カイ

訓とは、漢字の読み方のうちの一種で、漢字が表す意味に相当する日本語をあてた読み方です。例)山→やま、海→うみ

よく使われる重箱読みの熟語とその意味、湯桶読みの熟語とその意味を、列挙します。

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重箱読みの熟語

重箱読みは、平安時代から例のある熟語の読み方で、現在ではあまりにもその例が増加していて、意識されずに一般的に用いられています。

重箱読みという呼び名は、平安時代後期から使われていたといわれていますが、定かではありません。

重箱 :重(ジュウ)・箱(ばこ):食物をいれる四角い容器で、2重・3重・5重に積み重ねられるようにしたもの。

縁組 :縁(エン)・組(ぐみ):夫婦・養子などの関係を結ぶこと

王手 :王(オウ)・手(て) :将棋で直接に相手の王将をせめる手

楽屋 :楽(ガク)・屋(や) :劇場などで出演者が準備・休憩をする部屋。雅楽で、楽人が演奏するところ

気持 :気(キ)・持(もち) :感じる心のありかた。気分。心のもちかた。心持ち

献立 :献(コン)・立(だて):料理の種類や順序。その予定をたてること

借家 :借(シャク)・家(や):借りて住む家

団子 :団(ダン)・子(ご) :穀物の粉をこねてまるめ、蒸したりゆでたりした食品。ひとかたまりになっているさま

美肌 :美(ビ)・肌(はだ) :美しい肌。肌を美しくすること

無口 :無(ム)・口(くち) :口数の少ないこと。寡黙

炉端 :炉(ロ)・端(ばた) :いろりのほとり。いろりのまわり。炉のそば

ほか多数あります

湯桶読みの熟語

湯桶読みは、重箱読みと同様に、平安時代から例のある熟語の読み方で、現在ではあまりにもその例が増加していて、意識されずに一般的に用いられています。

湯桶読みという呼び名は、平安時代後期から使われていたといわれていますが、定かではありません。

湯桶 :湯(ゆ)・桶(トウ) :注ぎ口と柄ののついた、湯・酒をつぐのに用いる木製の器具。ゆつぎ

相席 :相(あい)・席(セキ):飲食店などで、他の客と同じテーブルにつくこと

内気 :内(うち)・気(キ) :引っこみがちな気質。気の弱い性質。小心

消印 :消(けし)・印(イン):切手・はがき、印紙・証紙などが使用済みであることを示すために押す印

外税 :外(そと)・税(ゼイ):間接税を表示価格に含めないこと

手本 :手(て)・本(ホン) :習うときの模範となる人やもの。標準となる型や様式

荷物 :荷(に)・物(モツ) :運搬・運送する物品。転じて、負担となる人や物

野宿 :野(の)・宿(ジュク):野外で寝泊まりすること

身分 :身(み)・分(ブン) :身の上。境遇。社会における地位や資格

見本 :見(み)・本(ホン) :サンプル。商品などの質や形状・効用などを知らせるために示す品。具体的な例

夕刊 :夕(ゆう)・刊(カン):夕方に発行する新聞

ほか多数あります

まとめ

重箱読みとは、「重(ジュウ)・箱(ばこ)」のように上の一字を”音”でよみ、下の一字を”訓”でよむ読み方です。

湯桶読みとは、「湯(ゆ)・桶(トウ)」のように上の一字を”訓”でよみ、下の一字を”音”でよむ読み方です。

重箱読みも湯桶読みも、平安時代から例のある熟語の読み方です。

現在では、あまりにその例が増加しているため、意識することなく用いられています。

熟語のなかには、夕飯のように、「ゆうハン」=湯桶読み、「ゆうめし」=訓+訓、2種類の読み方があるものもあります。

どちらで読んでも正解です。なぜ一つの読み方に統一しないのか、よく分かりません。

日本語ってほんと、ややこしいですね。

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