サラブレッドとかアラブってどんな馬?サラブレッドとアラブの起源は同じ?

サラブレッド 話題

サラブレッドは、人工的につくられた、スピードとスタミナに優れた馬です。

アラブは、アラビア半島原産の馬で、サラブレッドより劣るけど、スピードとスタミナに優れた馬です。

サラブレッドは、Thoroughbred。thoroughを訳すと「徹底的てっていてきに」、bredを訳すと「改良された」。

サラブレッドは、「徹底的に改良された馬」、スピードとスタミナに優れた馬です。

サラブレッド・アラブはどんな馬なのか?サラブレッド・アラブの起源とは?わかりやすく解説します。

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サラブレッドとは/サラブレッドの起源

現在では、おもに競馬・馬術で用いられるサラブレッドですが、もともとはイギリスで狩猟しゅりょう用の馬としてつられました。

狩りに必要な、スピードとスタミナに優れた馬をつくるため、徹底的に改良された馬がサラブレッドThoroughbredです。

サラブレッドの歴史は、17世紀の初めのころのイギリスで、イギリス在来の牝馬と東洋種の牡馬を配合したことに始まったといわれています。

現在、活躍しているサラブレッドの起源をたどると、イギリスに輸入された3頭の種牡馬、「ダーレーアラビアン」・「バイアリーターク」・「ゴドルフィンバルブ」にたどりつきます。

1791年にイギリスで発行された「ジェネラル スタッド ブック/General Stud Book」によってサラブレッドの血統があきらかになり、これ以後サラブレッドどうしでの交配がはじまります。

備考)ジェネラルスタッドブックの初刊には、102頭の種牡馬が記載されていましたが、徐々にとうたされ、現在にその血を残しているのは、「ダーレーアラビアン」・「バイアリーターク」・「ゴドルフィンバルブ」の3頭の種牡馬のみといっても過言ではありません。この3頭の種牡馬は”サラブレッドの三大始祖”として、現在にその名を残しています。

純血のサラブレッド(サラブレッドとサラブレッドとの交配で生まれた馬)とサラブレッド系種の馬に8代以上連続でサラブレッドを交配して生まれた馬を「サラブレッド」と呼びます。

日本におけるサラブレッド系統馬の生産頭数(2018)

サラブレッド(サラ)   :7,244頭

準サラブレッド(準サラ)は、1975年以後生産されていません。

サラブレッド系種(サラ系):2頭

*準サラブレッドは、サラブレッドとアラブ(アラ)の交雑種で、アラブの血量が25%未満の馬。

*サラブレッド系種は、サラ×アラ/サラ×サラ系/サラ系×サラ系/アア×サラ系のいずれかの交配でアラブの血量が25%未満の馬、または日本在来の馬など軽種馬以外の馬にサラ・アラ・アア・サラ系・アラ系いずれかの馬を4代以上交配し、アラブの血量が25%未満の馬。

*アラ・アア・アラ系は「日本におけるアラブ系統馬の生産頭数の項」で説明します。

ダーレーアラビアン

ダーレーアラビアンDarley Arabianは、推定1700年生まれ。

イギリス領事トーマス・ダーレーが、アラブの族長から買い取って、イギリスに送ったといわれています。

現在活躍しているサラブレッドの90%以上は、ダーレーアラビアンが起源です。

競馬でおなじみの系統、ファラリス系・ブランドフォード系・ハイペリオン系・ネアルコ系・ナスルーラー系・リボー系・ノーザンダンサー系・ネイティブダンサー系などは、ダーレーアラビアンが祖です。

バイアリーターク

バイアリータークByerley turkは推定1680年生まれ。

イギリスがトルコと戦争をしたとき、ロバート・バイアリー大尉がハンガリーで捕獲し、イギリスに持ち帰ったといわれています。

バイアリータークの血を受け継ぐ競争馬で、日本で有名なのは、パーソロン。

パーソロンは日本に輸入され、シンボリルドルフ、メジロアサマに受け継がれ、さらにトウカイテイオー、メジロマックイーンというスターホースに受け継がれます。

ゴドルフィンバルブ

ゴドルフィンバルブGodolphin Barbは、推定1724年生まれ。

北アフリカのバーバリー(バルブ)が生地といわれています。

アメリカで大成し日本でも有名なマンノウォーは、ゴドルフィンバルブの血を受け継いだ名馬です。

アラブとは/アラブの起源

1884年フランスで「アラブとして血統登録する馬は、北はチグリス川、トロス山脈、および地中海でくぎられた、全アラビア半島地域に生産された馬」と定められました。

アラブの起源はつまびらかではありませんが、起源には二つの有力な説があります。

説1:ソロモン王の所有馬だった馬の血を受け継いだ馬が、アラビア半島に広まった。

説2:ムハンマド(マホメット)が、スピードとスタミナにすぐれた馬を目的に改良を行い、その結果としてアラブが生まれた。

現在日本にアラブ系統馬は数えるほどしかいません。

日本におけるアラブ系統馬の生産頭数(2018年)

アラブ(アラ) :3頭

アングロアラブ(アア):3頭

アラ系種(アラ系)は1993年以後、生産されていません。

*アングロアラブは、アラブとサラブレッドの交雑種で、アラブの血量が25%以上の馬。

*アラ系種は、日本在来の馬など軽種馬以外の馬にサラ・アラ・アア・サラ系いずれかの馬を4代以上交配し、アラブの血量が25%以上の馬。

まとめ

スピードとスタミナに優れた馬をつくるため、徹底的に改良された馬がサラブレッドThoroughbredです。「Thorough」=「徹底的に」、「Bred」=「改良された」。

アラブは、アラビア半島原産の馬で、現在日本では、ほとんど生産されていません。

「ダーレーアラビアン」・「バイアリーターク」・「ゴドルフィンバルブ」は”サラブレッドの三大始祖”として、現在にその名を残しています。

アラブの起源は、不明です。

もともと狩猟用に改良されたサラブレッドが、現在は競馬や馬術で活躍しています。

よりスピードとスタミナにすぐれたサラブレッドを生産するため、現在もサラブレッドの血統の研究がなされています。

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