「満年齢」と「数え年」の違い~18歳になるのはいつ?

「満年齢」「数え年」 社会

年齢は種々の法律的効果と結び付けられ、現在その全ては満年齢を用います。

「数え年」は現在ほとんど使われませんが、「個人の死亡時の年齢(享年)」や「厄除け祈願」・「七五三詣」など神社などの行事で用いられます。

18歳以上の日本人には「選挙権」が与えられます。公職選挙法によると、「投票日」当日に満18歳以上であれば投票できます。

日本では「年齢計算に関する法律」により『誕生日の前日に年をとる』ので、世間で17歳と思われている人の中にも投票できる人がいます。

満年齢と数え年の正しい数え方を、法律をまじえて詳しく解説します。

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満年齢の正しい数え方

1950年(昭和25年)に公布された「年齢のとなえ方に関する法律」によって満年齢が推奨され、以後、民法上の成年、選挙権、被選挙権、その他法律上年齢が問題になる場合は全て満年齢を用います。

年齢(満年齢)の正しい数え方は、「年齢計算二関スル法律・1902年(明治35年)に公布された現行法」と「民法第143条」に示されています。

年齢計算二関スル法律(抜粋)

① 年齢ハ出生ノ日ヨリ之ヲ起算ス

② 民法第百四十三条「暦による計算」ノ規定ハ年齢ノ計算二之ヲ準用ス

満年齢の正しい数え方

1・ 誕生日を起算日とする。(生まれた日から計算する)

2・ 1年齢の期間が満了する日は、起算日にあたる日の前日とする。

法律上の年齢は満年齢です。

満年齢の正しい数え方は、『誕生日の前日(誕生日前日の午後12時)』に年をとります。

満1歳になるのは、1歳の誕生日の前日です。

2019年(令和元年)5月1日生まれの子が満1歳になるのは、2020年(令和2年)4月30日です。

2018年(平成30年)5月2日生まれの子が満1歳になるのは、2019年(令和元年)5月1日です。

ちなみに、誕生日の前日に年をとるようにしたのは、「閏年(うるうどし)があるため(2月29日に生まれた子のため)」と言われています。

もしも、誕生日の当日に年をとるとすると、2020年2月29日に生まれた子が1歳になるのは2024年2月29日になってしまいます。4年に1度しか年をとらないのは実情にあいませんよね。

公職選挙法では「投票日当日」に満18歳になっていれば投票できることになります。

満18歳になるのは誕生日の前日なので、世間で17歳と思われている人の中にも「選挙権」が与えられる人が存在します。

2019年4月7日が投票日の場合、誕生日が2001年4月8日の人も投票できます。

4月1日生まれの子の就学

4月1日生まれの子は、4月2日生まれの子より、1学年上になります。

学校教育法」と「学校教育法施行規則」に子の就学に関する規定が示されています。

子が満6歳になると、親権者または未成年後見人は子を就学させる義務を負います。

学校教育法第二十二条

保護者(―略―)は、子女の満六才に達した日の翌日以後における最初の学年の初から、満十二才に達した日の属する学年の終わりまで、これを小学校又は盲学校、聾学校若しくは養護学校に就学させる義務を負う。

小学校の学年の期間は、学校教育法施行規則で規定されています。

学校教育法施行規則第五十九条

小学校の学年は、四月一日に始まり、翌年三月三十一日に終わる

*中学校は学校施工規則第79条において準用

年齢計算二関スル法律により、4月1日生まれの子は3月31日に満6歳になります。

学校教育法において、満6歳に達した翌日以後に学年の初から就学すると定められ、学校教育法施行規則に学年の初は4月1日と定められているので、4月1日生まれの子は4月2日生まれの子より、1学年上になります。

2018年4月2日から2019年4月1日生まれの子は、2025年に小学校に入学します。

2019年4月2日から2020年4月1日生まれの子は、2026年に小学校に入学します。

数え年の正しい数え方

「年齢のとなえ方に関する法律」が公布される1950年(昭和25年)以前、日本では一般的に「数え年」を用いていました。

現在ほとんど使われない「数え年」ですが、「個人の死亡時の年齢(享年)」、「厄除祈願」「厄払祈願」「七五三詣」など宗教的な行事で年齢が問題になる場合に数え年を用います。

注)「個人の死亡時の年齢」を役所に届ける時は、満年齢を用います。

数え年の正しい数え方

1・生まれた日を1歳とする。

2・正月(1月1日)に年をとる。

*誕生日前の数え年は[満年齢+2歳]、誕生日後の数え年は[満年齢+1歳]

2019年4月1日生まれの子は、生まれると同時に数え年で1歳です。数え年で2歳になるのは2020年1月1日です。

2019年12月31日生まれの子は、翌日2020年1月1日に数え年で2歳になります。

昔から日本人は、お正月(1月1日)は「年神様(としがみさま)」をお迎えする特別な日としてお祝いをします。

今では、お正月のおこずかいとして扱われる「お年玉」は、かつて「年神様のたましい(玉)」を意味し「お年玉をいただく」ことで「新しい1年を健やかに生きる力」を「年神様」から頂けると考えていました。

1月1日に年神様から「新しい1年を生きる力」をいただくという考えから、人は「1月1日に年をとる」と考えていました。

まとめ

1950年(昭和25年)「年齢のとなえ方に関する法律」によって『満年齢』が推奨される前、日本では一般的に『数え年』が用いられていました。

現在は、民法上の成年、選挙権、被選挙権、その他法律上年齢が問題なる場合は全て満年齢を用い、享年、厄除祈願、厄払祈願、七五三詣など宗教的な行事で年齢が問題になる場合は数え年を用います。

昭和25年以前に生まれた人に、年齢を聞くとほとんどの方が数え年で答えます。明治生まれの私の祖母は、亡くなるまで、和服を着続け、自分の年齢を「数え年」で言っていました。

私の記憶が正しければ、昭和中期頃まで多くの人が「数え年」を使っていました。私が小学生だったときは、祖母や親の影響もあって、満年齢と数え年を混同して用いていました。

今は、満年齢に馴染んでしまい、数え年がピンときません。

令和生まれの人が成年をむかえる頃には、「数え年」がなくなっているかも知れませんね。

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