大学いもはなぜ「大学」?西日本で食べられる中華ポテトとの違い

大学いも 話題

大学いもは、おもに東日本で食べられる「さつまいも」の料理です。西日本では、大学いもによく似た中華ポテトがよく食べられています。

大学いものルーツは、中国料理の「蜜濺紅薯(ミーチエンホンユイ)」、といわれています。

中国料理をもとにした、サツマイモの料理名に、なぜ「大学」がつくのか?諸説あり、どの説が正しいのか?定かではありません。

大学いもとはどんな料理なのか?なぜ「大学」がつくのか?中華ポテトとの違いはなにか?わかりやすく解説します。

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大学いもは日本の料理

大学いもは、油で揚げたさつまいもに、あめをからめ、ごまをかけた、日本の料理です。

大学いもは、関東発祥の料理で、おもに東日本で食べられています。

大学いものルーツは、中国料理の「蜜濺紅薯(ミーチエンホンユイ)」といわれています。

1912年(明治45年)に刊行された、「実用家庭支那料理法」(奥村繁次郎 著)に「蜜濺紅薯」という「さつまいも」料理が紹介されていて、これをもとに「大学いも」がつくられたというのが定説です。

この書で紹介されている「蜜濺紅薯」は、皮をむいたさつまいもをラードできつね色に揚げておき、別の鍋で砂糖で飴をつくって、そこに揚げたさつまいもを入れて、よくからめ、くっつかないように冷やすというものです。

「蜜濺紅薯」は、ごまを使用していない点、油がラードの点をのぞけば、ほぼ「大学いも」です。

北海道の「大学いも」は、醤油しょうゆを使用した飴をからめるます。(道産子の私は、醤油を使用していない、大学いもを食べたことがありません)

大学いもはなぜ「大学」なのか

大学いもが、「大学いも」と呼ばれるようになったのは、大正から昭和初期のころといわれています。

大学いもが、「大学いも」と呼ばれる前、なんと呼ばれていたのか?不明です。

大学いもが、なぜ「大学いも」と呼ばれるようになったのか?諸説あり、どの説が正しいのか?定かではありませんが、大学生が関係していることは確かなようです。

説1)大正初期:東京大学の赤門前で営業していた、氷やの「三河屋」で”さつまいもを揚げてミツにからめて”売り出したところ、学者や大学生(東大生)の間で評判となり「大学いも」と呼ばれるようになった。

「三河屋」は現在ありませんが、そこで修行した「良三郎」氏がおこした店「味の良三郎」で、現在も「大学いも」を食べることができます。

味の良し三郎:東京都台東区日本堤2-16-4

説2)大正初期:高田馬場で早稲田大学の学生が、好んで食べていたさつまいも料理が「大学いも」と呼ばれるようになった。

説3)大正:東京神田界隈の大学生が、好んで食べていたさつまいも料理が「大学いも」と呼ばれるようになった。

説4)昭和初期:東京大学の学生が、生活費(学費)を稼ぐために、中国から伝わったさつまいも料理を売り出したところ評判となり「大学いも」と呼ばれるようになった。

大学いもと中華ポテトのちがい

大学いもは、東日本でよく食べられる、さつまいもの料理。

中華ポテトは、関西発祥で、西日本でよく食べられる、さつまいもの料理

中華ポテトのルーツは中国料理の「抜絲紅薯(バースーホンシュー)」という説が有力です。

「抜絲紅薯」は、皮をむいたさつまいもを油で揚げて、砂糖と油でつくった飴をからめたものを、冷たい水にさっとつけて、表面をカリカリにして食べるものです。

「抜絲紅薯」は、中華ポテトそのものといっても過言ではありません。

大学いもは、ごまがかかっているけど、中華ポテトに、ごまはかかっていません。

大学いもは、かりかり食感にこだわらないけど、中華ポテトはかりかり(パリパリ)食感にこだわる。

まとめ

大学いもがなぜ「大学」いもなのか?諸説ありますが、どの説が正しいのか?定かではありません。

大学いもは関東発祥で、東日本でよく食べられています。

中華ポテトは関西発祥で、西日本でよく食べられています。

どちらも、揚げたさつまいもに、飴をからめる、料理です。

両者の違いは、食感のこだわりとごまの有無。

北海道で生まれ育った私の好みは、醤油をつかった飴がからんだ、「大学いも」です。

大学いもは学校給食でも出ていたけど、おかずというより、おやつという感覚で、食べています。

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