爛熟(らんじゅく)の意味と使い方~完熟・成熟との違いとは

爛熟 言葉

爛熟は、「もうこれ以上に熟すことができないところまで熟している」という意味。

果実や人、科学技術・学問・芸術などの文化や情勢などを対象にして使います。

果実だと、「熟しすぎて、食べ頃を過ぎてしまった」もの。

人だと、ある分野において頂点に達している人や、「人間国宝」に認定されるような人など。

文化だと、元禄文化(江戸時代元禄のころの町民文化)のように熟しきった文化をいいます。

完熟は、「十分に熟し、食べ頃、植え頃に達している」という意味。

完熟は、果実や種子などを対象に使います。

成熟は、「十分に生育・発達すること。なにかをするのにもっとも適した時期に達したこと」という意味。

成熟は、果物や穀物、人の心や身体、情勢などを対象に使います。

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爛熟の意味と使い方

爛熟(らんじゅく)の意味

果実が熟しすぎること(もうすぐ腐ってしまうというニュアンスを含む)

物事が極限にまで達すること(衰えの兆しがみえているというニュアンスを含む)

爛熟は、果実や人、文化、情勢などを対象に使います。

果実だと、

べちゃべちゃになった柿、果肉のとけかかったメロンのようなもの。

「爛熟した果物は好きですか?」

「爛熟しちゃって売り物にならない」

のような使い方をします。

人だと、

一芸に長けた人が、その分野で頂点に達すること。

人間国宝に認定されるような人とか、

こんな人もある意味、爛熟している人です。


親から学校で金持ちだってことを自慢するなと釘を刺されている、お金持ちの子。

その子が作文を書きます。

題は「僕の家」。

僕の家はとても貧乏です。

お父さんもお母さんも貧乏です。

兄弟も貧乏です。

もちろん、僕も貧乏です。

女中は10人いるけど、みんな貧乏です。

運転手は3人いて、みんな貧乏です。

コックも貧乏です。

みんな、みんな、貧乏です。

「爛熟してる人って素敵」

「彼のような人を爛熟人という」

というような使い方をします。

文化だと、

町民文化の頂点といえる「元禄文化」のようなもの。

このころ流行していた文化とその担い手


俳諧:松尾芭蕉

浮世草子:井原西鶴

人形浄瑠璃:近松門左衛門

歌舞伎:市川團十郎

浮世絵:菱川師宣

など。

「ピカソの爛熟期とは?」

「21世紀の文化はまだ爛熟していない」

というような使い方をします。

情勢だと、

頂点を超えて衰えの兆しが見える中国の経済のようなこと。

「爛熟した中国の経済」

「爛熟経済の先にあるものとは?」

のような使い方をします。

完熟の意味と使い方

完熟の意味

実や種などが十分に熟し、食べ頃、植え頃(使い頃)に達していること。

完熟は、果実や種子などを対象に使います。

人や文化を対象に使われることはありません。

果実だと、

蜜が十分にはいって食べ頃をむかえたリンゴ、糖度がました食べ頃のブドウのようなもの。

「完熟リンゴのジュース」

「完熟ブドウのワイン」

のような使い方をします。

種子だと、

発芽てまえの植え頃をむかえたもの。

「完熟した種をまきます」

「完熟した堆肥は臭くない」

のような使い方をします。

成熟の意味と使い方

成熟の意味

十分に生育・発達し熟すること。なにかをするのにもっとも適した時期に達したこと。
(まだ成長できるかも知れないというニュアンスを含む)

成熟は、果物や穀物、人の心や身体、情勢を対象に使います。

果物や穀物だと、

十分に実ってこうべの下がった稲穂、いがが自然に割れて実が食べ頃をむかえた栗のようなもの。

「稲がいい具合に成熟している」

「栗が成熟して食べ頃だ」

のような使い方をします。

人の心や身体だと、

他人への理解・思いやり・優しさをもっている人、十分に成長した身体もっているようなこと。

「彼は、成熟した心をもっている」

「成熟した肉体は美しい」

のような使い方をします。

情勢だと、

バランスのとれた経済、ホームセンターのように高い普及度を示す市場のようなこと。

「成熟経済が均衡を失う」

「成熟市場でシュアを伸ばす」

のような使い方をします。

爛熟と完熟・成熟の違い

爛熟・完熟・成熟、どれも「十分に熟している」という意味で使いますが、それぞれの語の意味合いは違います。

爛熟には、熟しすぎて衰えの兆しが見えるというニュアンスが、完熟には、熟した最高の状態というニュアンスが、成熟には、熟しているけどまだ成長できるかも知れないというニュアンスが含まれます。

爛熟・成熟が果実や人、文化、情勢など幅広い対象に使うのに対して、完熟は果実・種子・堆肥などに限って使います。

「爛熟した中国の経済」「成熟した日本の経済」という使い方はするけど、「完熟したアメリカ経済」という使い方はしません。

まとめ

熟し方の度合いは、

爛熟>完熟>成熟。

ただし、完熟は人、文化、情勢などに対しては使われません。

爛熟した人・爛熟した文化は、ほめ言葉で使われることがしばしばありますが、爛熟した果実・爛熟した経済は、衰えの兆しがみえているというニュアンスで使われることがしばしばです。

成熟した果実・成熟した人、成熟した文化、成熟した経済など、成熟した○○・成熟○○という語には、まだ成長できるかも知れないという期待が感じられます。

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