ロートルの意味と語源と正しい使い方を解説します

ロートル 言葉

ロートルとは、中国語で「老人」という意味で用いられますが、日本では「老人」という意味のほかに、「旬をすぎた人や物、役にたたない人や物」を示す俗語・隠語として用いられます。

他人を揶揄(やゆ)したり、自虐的に用いることの多いロートルに対して、ベテランは良い意味で使われる語です。熟練の技を使い現役で活躍しているお年寄りを「ベテラン」といいます。

ロートルは死語として捉えられがちですが、現在でも新聞や雑誌などでも用られている、生きている言葉です。

ちなみに、アホロートルとは、ウーパールーパーのことで「アホなロートル(老人)」のことではありません。

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ロートルの意味と語源

ロートルとは中国語の老頭児(ロートル)を語源とする日本語です。中国語の老頭児は「年寄り、老人」という意味です。

日本語としてのロートルは、本来の「老人」という意味で使われることは少なく、日常ほとんどの場合は「旬をすぎた人や物、役にたたない人や物」を示す俗語・隠語として用いられます。

ロートルを英語に訳すと「the aged」「old person」という【老人】を意味する語になりますが、日常使われるロートルを英語に訳すなら「not Useful people」「not useful」という【役にたたない人、役にたたない】という意味の語になります。

ベテランとは、「老練者、ふるつわもの」を意味する語で、こちらは良い意味で使われます。

ベテランを英語に訳すと「expert」という熟練者を意味する語となります。アメリカでveteran(ベテラン)というと退役軍人を意味します。

尊敬できる先輩には、ベテランを、そうでない先輩には、ロートルを、使いましょう。誤って使うと、恥をかくばかりか、今後の人生に悪影響を及ぼす可能性もあるので要注意です。

ロートルの正しい使い方

日本語でロートルを使う時は、「ロートル」とカタカナで表記します。

次に揚げるのは、新聞の記事、有名人の発言などから引用した、ロートルの正しい使い方です。

1・やっぱり全敗濃厚?ロートル日本代表は目下「長友の金髪にすがるだけ」

2・働き方改革として始めた野菜作り。(中略)畝(うね)立てが重労働で、ロートル記者(41)の身にはこたえた。

3・日本のロートルも頑張った!「龍三と七人の子分たち」

4・ベテランとはロートルではなく、「老獪(ろうかい)」の同義語であることを荻野は自らのバレーで証明するはずだ。

5・「僕たちロートル世代のガキ時代はほとんど全員が貧しく・・・」

6・「こんなん、もうロートルですから。自分の行きたいようなクラブが手を挙げてくれるか・・・」

7・「なんの、あたしのようなロートルは素直なだけが取り柄と自覚しております」

8・「世間では俺をロートルと見てるかもしれないけど、ロートルで結構」

1、2は、ロートル政治家、ロートル作家、ロートルババア、ロートル機と同じように名詞の前にロートルをつけて一つの語とした使い方です。

名詞の前にロートルをつけることで、旬をすぎた名詞(政治家・作家・・・)を意味し、名詞を揶揄(やゆ)したイメージの語に変えます。

3、4は、個人やチーム(もの)を揶揄(やゆ)するロートルの使い方です。

3の「ロートルも頑張った!」のように使うと、ポンコツだって頑張ると役に立つというようなイメージになります。

5、6、7、8は、自虐的なロートルの使い方です。

5、7、は、老人という意味で使われていて、6、8、は、旬をすぎた(役にたたない)人という意味で使われています。

ロートルを自虐的に使うと、誰も傷つけることはありませんが、ロートルを誤って使うと、人を傷つける可能性があります。ロートルを使うときは、そこのところに十分注意しましょう。

まとめ

ロートルに年齢は関係ありません。

老人という意味でロートルを使うにしても、60才で自分は老人だと言う人がいる一方で、80才を過ぎてもまだまだ現役ですという人もいます。

旬をすぎた人という意味でロートルを使うにしても、政治家、スポーツ選手など置かれている環境や立場によって、ロートルと呼ばれる年齢はさまざまです。

自分でロートルが近づいてきてるなぁと感じることの多い今日このごろ。

昨年までは簡単に出来ていた何気ない日常の作業が、今年はやけに辛く感じます。押し入れの高い棚からキャンプ用品をおろす、床にこぼしたビールを拭く、愛車にワックスをかける・・・。

「お前は、すでにロートルだ!」と言われているかも知れませんが、もう少し抗ってみようと思います。

食生活を見直す、からだを鍛える、ボケないように頭を使う、世間に興味をもつ・・・やっぱり私はロートルかも

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