不治の正しい読み方は「ふじ」?「ふち」?~治の読み方に迷う熟語

ちーぢ(じ)どっち? 言葉

かつて不治は「ふち」と読むのが正しいとされていましたが、現在は、「ふち」「ふじ」どちらも正しい読み方です。

なぜ、どちらも正しい読み方かというと、不治(ふち)を「ふじ」と読む人が多くなったから「ふじ」という読み方を認めたという説が定説になっていますが、もともと不治のふりがなが「ふぢ」(もともとの読みは「ふじ」)で、ぢの濁点がおちて「ち」と読まれることが多かったから「ふち」という読みが広まったという説もあります。

病気を治すことを意味する「治」を使った熟語には、不治と同じように「治」の読み方に迷う熟語がたくさんあります。

病気を治すことを意味する「治」を使った熟語の正しい読み方と、意味を列挙します。

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完治

完治:かんち・かんじ:病気やけがが完全になおること 

根治

根治:こんじ・こんち:病気が根本から完全になおること。また、なおすこと

根治手術:こんじしゅじゅつ:根治を目的とした手術

根治的治療:こんちてきちりょう:根治をめざして行う治療

全治

全治:ぜんち・ぜんじ:病気やけがが完全になおること。

難治

難治:なんち・なんじ:病気のなおりにくいこと。

難治性疼痛:なんちせいとうつう:薬や手術などの治療では痛みを取り除けない慢性疼痛

不治

不治:ふち・ふじ:病気がなおらないこと

療治

療治:りょうじ:病気をなおすこと

治験

治験:ちけん:治療の効果。

治験薬:ちけんやく:厚生省の製造承認をえるための臨床試験に用いられる薬剤

治効

治効:ちこう:治療の効果

治癒

治癒:ちゆ:病気やけががなおること

治療

治療:ちりょう:病気やけがをなおすこと。そのための医学的処置

まとめ

病気を治すことを意味する「治」の読み方は、「ち」「じ(ぢ)」どちらも正しい読み方なので、治を用いた熟語の読みかたで迷うこともしばしば。

かつては、「ち」が正しい読みで、「じ」と読むのは間違い、と教わったはずが、今では「ち」「じ」どちらでも正しい読みになっている熟語も多くあります。

不治も、そんな熟語の一つ。

もともとの読みは「ふち」で、「ふじ」と読む人が多くいるので、両方の読みを認めたという説が定説とされていますが、

もともとの読みは「ふぢ(じ)」で、ちの濁点をおとして読む人が多くいて、「ふち」という読みが一般的になったという説もあります。

いろいろ調べたけど、「ふち」と「ふぢ(じ)」、どちらの読みが古くからの読みなのか、判明しませんでした。

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