早起きは三文の徳(得)は、「早起きをすると何らかの利益がある、よいことがある」という意味で使われる”ことわざ”です。
早起きは、「朝早くおきること」
三文は、「わずかなお金のこと」
徳は得とも書き、「利益、もうけのこと」
早起きは三文の徳は、中国の古い散文「早起三朝當一工:3日続けて早起きすると一人分の働きになる」がもとになってできた”ことわざ”といわれています。
英語では、The early bird catches the worm(直訳:早起きの鳥は虫をつかまえる)。早起きは三文の徳と、同じ意味で使われる”ことわざ”です。
三文の現在の価値とは?
文は、銭貨の通貨単位。
江戸時代、幕府による公定相場(18世紀)では、金一両=銀60匁=銭4,000文がありましたが、実際には時価相場で交換されていました。
お米の値段(5kg=2,100円)で換算すると、一両=63,000円、一文=15.75円 (18世紀)
大工の賃金(15,000円/1日)で換算すると、一両=345,000円、一文=86.25円 (18世紀後半)
そばの代金(もりそば850円/1杯)で換算すると、一両=345,100円、一文=86.27円 (江戸中期~後期)
江戸時代における貨幣の価値がいくらに当たるかという問題は、大変難しい問題です。世の中の仕組みや人々の暮らしが現在とは全く異なり、現在と同じ名称の商品やサービスが江戸時代に存在していたとしても、その内容や人々がそれを必要とする度合いに違いがみられるからです。
早起きは三文の徳の「三文」の現在における価値は、おおよそ47円~258円。
もともとは、「早起きをしても三文くらいしか得がない」というニュアンスをふくんで使われていた言葉といわれているのもうなずけますね。
早起きで得すること
“早起きは三文の徳”の「三文」を現在のお金に換算すると「わずかなお金」ですが、健康面なではいろいろと得することがあります。
早起きをすると、自律神経を安定させたり、ホルモンバラスを整える効果があります。
「うつ病」の予防に役立つことが知られています。
睡眠と食事のリズムを正しく保つと、体の自律神経が安定する。
「早寝・早起き・朝ご飯」の習慣が心身の安定に良い影響を与える。
免疫力を高め、痩せやすい体をつくるといわれています。
NK細胞(ナチュラルキラー細胞)を活性化させるのに「早寝・早起き」が効果的といわれています。
※NK細胞:全身をパトロールしながら、がん細胞やウイルス感染細胞を見つけ次第攻撃するリンパ球
日光を浴びる時間が増えると、「セロトニン」という神経伝達物質の分泌が向上します。
他の神経伝達物質であるドパミン(喜び、快楽など)やノルアドレナリン(恐怖、驚きなど)などの情報をコントロールし、精神を安定させる働きがあります。
早起きをすると、生産性が向上するといわれています。
バラク・オバマ 元米国大統領、ロバート・アイガー ウォルト・ディズニーCEO、ティム・クック アップルCEO、村上春樹 作家 などは、早起きを習慣にしている有名人。
三文を使った言葉
三文絵:安物のくだらない絵
三文オペラ:イギリスの劇作家ゲイの「乞食オペラ」の翻案
三文小説:つまらない、芸術的な価値のない小説
三文花:仏壇などにそえる低価な花
三文判:安物の印判
三文文士:売れない・つまらない作品しか書けない文士。文士をさげすんでいう呼び名
三文奴:役にたたない人
まとめ
“早起きは三文の徳(得)”の「三文」を現在の価値にすると、およそ47~258円。
わずかなお金で、それほど得しないように思えますが、健康面などではかなり得することがあります。
多くの成功者も、早起きを習慣にしているので、早起きで得することは多そうです。
ちなみに、私もここ10年ほど”早起き”してるけど、得した自覚はいっさいありません。
成功者になるのには、早起きだけでは、足りないようです。