北海道では同じ年齢の人を”どんぱ”と言います。
「○○の娘、なんぼになった?(○○の娘、何歳になった?)」
「お前の息子と”どんぱ”だべや。(お前の息子と同じ年齢だよ)」
というような使い方をします。
道外では同じ年齢の人を”ため”と言うようですが、北海道で”ため”は『相手と同じ程度の地位』という意味で使われます。
「あいつ、敬語しらないのか?」
「いっつも、”ため”口だもんな。」
というような使い方をします。
どんぱの意味と正しい使い方
”どんぱ”とは同じ年齢の人を意味する北海道の方言です。
どんぱの正しい使い方
1・合コンなどで
「失礼ですが、おいくつですか?」
「26才です」
「なーんだ”どんぱ”ですか!てっきり年上かと思った」
2・オッサン同士の会話で
「あいつ、なまら若いのと再婚したらしいぞ」
「なんぼさ?」
「お前の、息子と”どんぱ”だ」
「がーん」
3・会社内で
「あそこの社長、若いよな」
「あー、俺らと”どんぱ”だ」
「うぅ」
どんぱの語源
どんぱの語源には、有力な説すらありません。
下輩や同輩の人を呼ぶとき名前の下に「どん」をつけて「弥助どん」のように「どん」を使います。
頭の回転の鈍い友人を「パードン」と呼んだ若者がいて、パードンが変化してパドンになって”ドンパ”へと変化して北海道内に浸透した。
これが、もっともらしい説ですが、確証がありません。
おそらく北海道の方言どんぱに関係ないと思われますが、どんぱと発音の似たものを列挙します。
かつて香川県高松市にあった女子高「明善高校」の通称【どんぱー】、大阪市枚方市の【中宮ドンバ遺跡】、ベトナム中部の古都フエにある市場【ドンバ市場】、バンド活動をしている人達【ドンバ】、昭和35年ころ日本で流行したダンス音楽【ドドンパ】、新潟県で食べらている山菜【ドンパ(イヌドウナ)】、中華人民共和国チベット自治区シガツェ市【ドンパ県】、富士急ハイランドのアトラクション【ド・ドドンパ】
まとめ
北海道には、何故そういうのか分からない言葉(方言)が沢山あります。どんぱもそんな方言の一つで、道外の人が聞いても想像すらつかないのも当たり前です。
北海道の若者は昔から独創的な言葉を巧みに使用していました。http://extraordinary.cloud/s50-hokkaido-word.html
「とんしゃ」「もや」「がっぱり」「こく」・・・・。
道産子の私でも最近あまり耳にしない北海道の方言も多いですが、「どんぱ」「がっぱり」あたりは、今でもたまに使う北海道の方言です。ちなみに「なまら」は今でも頻繁に使っています。