ワシのマークの大正製薬は、2018年5月に設立90周年を迎えます。
創業者は石井絹治郎氏で、創業当時の国民病であった「脚気や結核を、滋養と体力向上で予防したい」という思いで『大正製薬所』を創業しました。
大正製薬は、風邪薬「パブロン」、ドリンク剤「リポビタンD」、発毛剤「リアップ」など人気のOTC医薬品や医療用医薬品などを開発販売する日本の企業です。
社名の由来|大正製薬
1912年(大正元年)10月に石井絹治郎氏が「大正製薬所」を創業しました。創業したのが、大正元年だったので「大正製薬所」としたと言われています。
大正という新しい年号に変わって間もなく創業したので、商号に「大正」を用い「大正製薬所」としたようです。
1928年(昭和3年)に商号を「株式会社大正製薬所」として東京都文京区に設立、1948年(昭和23年)7月に商号を「大正製薬株式会社」に改称しました。
大正製薬の歴史
1912年(大正元年)10月 「大正製薬所」創業
大阪で大火(南の大火/消失戸数約5000件、死者4名)・大阪の通天閣が完成・明治天皇崩御・〈海外/タイタニック号沈没/4月15日〉
1927年(昭和2年) 鎮咳去痰薬「パブロン」発売
1928年(昭和3年)5月 商号を「株式会社大正製薬所」として東京都文京区に設立
大相撲のラジオ実況放送開始・済南事件・ラジオ体操放送開始
1948年(昭和23年)7月 商号を「大正製薬株式会社」と改称
帝銀事件(行員12名毒殺)・女王丸、触雷沈没(死者・不明者183名)・海上保安庁設置・母子手帳配布・福井震災(死者3895名)・アイオン台風(死者・不明者2838名)・警視庁110番を設置・GHQが経済9原則を発表
1955年(昭和30年)7月 登録商標商標として「ワシのマーク」を制定
1957年(昭和32年)10月 医療用医薬品の販売を開始
1962年(昭和37年)3月 ドリンク剤「リポビタンD」を発売
1966年(昭和41年)8月 東京証券取引所市場第1部に指定
1978年(昭和53年)8月 胃腸薬「大正漢方胃腸薬」を発売
1999年(平成11年)4月 規制緩和により、コンビニエンスストアなどで「リポビタンD」の販売を開始
1999年(平成11年)6月 日本初の壮年性脱毛症における発毛剤「リアップ」を発売
厚生省がバイアグラを認可・地域復興権の交付・池袋で通り魔殺人事件(死者2名・重軽傷者6名)・JCO東海事業所で国内初の臨海事故(被ばく者150名/死者1名)
2004年(平成16年)3月 「リポビタンD」累計出荷本数200億本を突破
2005年(平成17年)3月 女性用発毛剤「リアップレディ」を発売
2006年(平成18年)3月 通信販売専用サイト「大正製薬ダイレクト Online Shopping」を開設
2012年(平成24年)3月 ドリンク剤「リポビタンD」発売50周年
2012年(平成24年)10月 創業100周年
932年ぶりの金環日食・東京スカイツリー開業(高さ634m)・尖閣諸島の土地を政府が購入・山中伸弥京大教授、ノーベル生理学医学賞を受賞
注目の製品
90年以上の歴史をもつ風邪薬の「パブロン」、累計200億本以上を出荷したドリンク剤の「リポビタンD」、日本初の発毛剤「リアップ」は、大正製薬の豊富な商品のなかでも注目の製品です。
パブロンシリーズ
1927年最初の「パブロン」は、咳(せき)を鎮める効果のある生薬エキスを主剤とした咳止め薬でした。1955年にパブロンは総合かぜ薬として生まれ変わり、1977年に非ピリン系に一本化され、現在も進化が続いています。
現在、販売されているパブロンのシリーズ(2018年4月7日現在)
① 家族のかぜ薬 :「効いたよね、早めのパブロン」でお馴染みのかぜ薬。幅広い年齢層で服用できる風邪薬。パブロンSゴールドW微粒・パブロンゴールドA〈微粒〉など、全6種類。
② 気になる症状で選ぶかぜ薬 :「あなたが選べるSelect処方のかぜ薬」パブロンメディカルシリーズ。パブロンメディカルT(のどがつらいかぜに)・パブロンメディカルC(せきがつらいかぜに)・パブロンメディカルN(はながつらいかぜに)
③ 大人専用かぜ薬 :「パブロンかぜ薬の最高峰」パブロンエースPro微粒・パブロンエースPro錠など全4種類。
④ パブロン滋養内服液シリーズ :「かぜかな?と思ったら、早めの栄養補給」パブロン滋養内服液・パブロン滋養内服液ゴールド
⑤ こども専用パブロン :「子供のかぜを考えて処方設計した、こども専用のかぜ薬」パブロンキッズかぜシロップ・こどもパブロン坐薬など全4種類
⑥ パブロンせき止め/うがい薬 :「せき・たんに/お口の中・のどのはれに」パブロンせき止め液・パブロンSせき止め・パブロンうがい薬AZ
⑦ パブロン365 :「毎日のケアに」パブロンハンドジェル365・パブロンのどスプレー365・パブロンマスク365ふつうサイズなど全6種類
⑧ パブロン鼻炎シリーズ :「鼻炎のつらい症状、くしゃみ・鼻水・鼻づまりに効く」パブロン鼻炎カプセルSa・パブロン鼻炎アタック・パブロン点鼻クイックJLなど全6種類
リポビタンシリーズ
1962年に発売が開始された「リポビタンD」は、累計出荷本数が200億本を超えるロングセラーのドリンク剤です。
リポビタンシリーズには「指定医薬部外品」「第2種医薬品」「第3種医薬品」があります。
①「指定医薬部外品」:「ファイト一発!」でお馴染みのリポビタンDシリーズや女性向けのリポビタンファインシリーズ、リポビタンフィールなど全15種類があります。
②「第2種医薬品」: リポビタンゴールドエースがあります。
③「第3種医薬品」: リポビタンロイヤル・リポビタンJr.・リポビタンゴールドXがあります。
リアップシリーズ
1999年(平成11年)、日本初の壮年性脱毛症における発毛剤「リアップ」が発売されました。リアップは現在も進化しつづけています。
リアップシリーズには「第1種医薬品」の発毛剤、「医薬部外品」の薬用育毛トニック、ヘアケア用品があります。
①「第1種医薬品」: 男性用のリアップ・リアッププラス・リアップジェット・リアップX5と女性用のリアップリジェンヌがあります。
②「医薬部外品」 : 薬用育毛トニックのフレッシュリアップがあります。
③ ヘアケア用品 : プレリアップ(スカルプシャンプーとヘアコンディショナー)・リアップエナジーシャンプー全3種類・リアップエナジーパックコンディショナーがあります。
まとめ
1912年(大正元年)、新しく変わったばかりの年号「大正」を商号に用い「大正製薬所」は創業されます。
第1次世界大戦、関東大震災、第2次世界大戦などの難を逃れた「大正製薬」は、大衆薬メーカーとして戦後の再建に取り組みます。
1955年(昭和30年)に登録商標として「ワシのマーク」制定、広告に登場するようになり、「ワシのマークの大正製薬」として広く親しまれるようになります。
1990年代には、アジアをはじめヨーロッパ、オセアニアに進出を果たします。
2006年(平成18年)にはオンラインショップ「大正製薬ダイレクト」を開設し、通販事業にも進出します。
2012年(平成24年)に創業100周年を迎えました。
2018年(平成30年)5月、設立90周年を迎えます。