チュオンチュオン~招福のとんぼ

chuonchuon 話題

ベトナム語でコン・チュオン・チュオンは「とんぼ」を意味し、『チュオン チュオン』とは、とんぼの形をした「やじろべぇ」のような玩具です。

ベトナムで「とんぼ」は「幸福の象徴」とされ、バッチャン焼きなどの陶芸品の絵柄にも多く使用されています。

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チュオンチュオンとは

コン・チュオン・チュオン(とんぼ)は、ベトナムで古くから「幸福の象徴」として大切に扱われています。

『チュオンチュオン』とは、幸福の象徴である「とんぼ」の形をした、ベトナムで古くから親しまれている招福の玩具です。安価で縁起の良い玩具なので、ベトナムのお土産としても人気があります。

竹製の玩具で、とんぼの頭の先を支点にし、やじろべぇのようにして遊びます。指先や鉛筆の先にのせてバランスをとって遊ぶも楽しいですが、コップのふちや植木鉢のふち、テレビやパソコンのディスプレイの上にちょこんとのせてインテリアの一部として使うのもオススメです。

手作りなので、ひとつとして同じものはありません。個性的な色彩と絵柄、独特な目つきのチュオンチュオンの中から自分好みの一品を探すのも楽しいです。

日本でもネット通販などで購入可能ですが、現地に行って購入するより値がはります。現地だと小さいサイズのものだと10個セットで120円程度で購入できます。

とんぼ

とんぼは極地以外の世界各地でみられる昆虫です。日本では神話にも登場し、縁起の良い意味での伝承が多くみられます。

安土桃山時代のころから日本と交流のあったベトナムで、とんぼが縁起の良い「幸福の象徴」として扱われるのは日本の影響があるのかも知れません。

・秋津洲(あきつしま)

日本の神話では、伊邪那岐(いざなぎ)と伊邪那美(いざなみ)の夫婦が日本を生んだ時、本州を「秋津(とんぼ)」が交尾しながら飛んでいる姿に似ていることから大倭豊秋津嶋(おおやまとあきつしま)と名づけました。

・勝ち虫

日本では決して後ろに退かずに自在に空を飛び回る姿から「とんぼ」を「勝ち虫」と呼び、勝利を招き寄せる縁起の良い昆虫として扱いました。戦国時代には「とんぼ」の絵柄を用いた兜などが多く作られました、板垣信方は着物・兜・手甲・脚絆・全身とんぼづくめ、前田利家はとんぼの前立ての兜を所持していたことで有名です。

・カミサマトンボ

日本にはイトトンボのことをカミサマトンボと呼び、「田の神」として尊び、とることを忌む地域があります。

・アリとトンボ

原文では「アリとセミ」日本では「アリとキリギリス」ロシアでは「アリとトンボ」。働き者のアリの対してトンボは怠け者として登場します。

・悪魔の縫い針

ヨーロッパでは、子供が嘘をつくととんぼの尾の針で唇を縫われてしまうという俗言があります。

まとめ

チュオンチュオンは「幸福の象徴」であるとんぼの形をしたベトナムで古くから親しまれている玩具です。

個性的な色彩と絵柄、独特な目つきのチュオンチュオンは安価で縁起の良い玩具なので、お土産としても人気があります。

ロシアやヨーロッパなどでとんぼは、怠け者や悪魔のように扱われることがありますが、日本でとんぼは、「勝ち虫」・「田の神」などとよぶこともあり、ベトナムと同様に縁起の良い昆虫として扱われています。

縁起の良い玩具、ベトナムのチュオンチュオンを家に置くと良いことがあるかも知れませんね。

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