快晴をなぜピーカンと言うのか?ピーカンの意味と語源

言葉

雲ひとつない良く晴れた天気をピーカンと言います。ピーカンは国語辞典にはのっていないけど、ほとんどの人に通用する俗語です。

昭和生まれの人がおもに使う語ですが、令和になった現在でも耳にするピーカン。

夏に日光が強く照りつけることを「かんかん照り」といいます。「かんかん照り」は広辞苑などの国語辞典にものっている語です。

ピーカンの語源・由来には諸説あります。

映画業界の隠語説、たばこの缶ピース説、蝶々夫人説、などありますが、どれも信憑性(しんぴょうせい)に欠けています。

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ピーカンの意味と使われ始めた時期

快晴の空を表現するとき、昭和生まれの人がよく使うのが「ピーカン」。「今日は朝からピーカンで、ご機嫌だぜ!」というような使い方をします。

北海道生まれの私は、ピーカンという言葉を知りませんでした。

今では、全道どこでもピーカンといえば、『雲ひとつない良く晴れた天気』という意味で通用しますが、昭和の中期ころ北海道でピーカンを使う人は少数だったようです。

昭和初期に活躍した映画監督”山本嘉次郎”によると、よく晴れた天気を表現するとき「ピーピーカンカンによく晴れた日」と映画業界では言っていたようで、これがピーカンの語源とする説もあります。

ピーピーカンカンは、昭和初期に一部の人の間で使われていたのは間違いないようですが、いつからピーカンという語が使われ始めたのか?は不明です。

ピーカンとは『雲ひとつない良く晴れた天気』のことです。

ピーカンの語源/諸説

ピーカンの語源・由来には諸説ありますが、どれも信憑性に欠けています。

ピーピーカンカン説

昭和初期に映画業界で、「ピーピーカンカンのよく晴れた日」という表現を使っていて、それが変化して快晴を「ピーカン」と表現するようになったとする説。

カンカンは国語辞典にものっている語で意味は【日光が強烈であるさま】、ピーピーは【ヒバリの鳴き声】に由来しています。ピーピーカンカンとピーカン、どちらが先に使われ始めたのか?は不明です。

カメラのピント説

映画撮影をするとき良く晴れた日は、カメラのピントが一発でカーンと決まるので、映画関係者が晴れた日をピーカンと言うようになったとする説。

たばこカンピ(たばこピース缶)説

たばこの缶入りピースのパッケージの色が青色で、良い天気の青空をピーカンと言うようになったとする説。缶入りピースは、愛煙家の間で『カンピ』と呼ばれていています。

パーフェクト・コンディション説

なにをするにも完璧な状態という意味の「パーフェクト・コンディション」が音変化して「パーコン」へ、さらに音変化して「ピーカン」になったとする説。

ピークのカンカン照り説

夏に日光が強く照りつけることを「かんかん照り」(広辞苑)といい、それが最高潮「ピーク」になった天気を表現して「ピーカン」と言うようになったとする説。

蝶々夫人説

オペラ蝶々夫人で歌われるアリア「ある晴れた日」を歌う役が『ピンカートン』で、そこから晴れた日を「ピーカン」と言うようになったとする説。

まとめ

雲ひとつない良く晴れた天気(快晴)をピーカンと言います。

昭和初期には「ピーピーカンカン」という表現が一部の人の間で使われていました。

ピーピーカンカンとピーカンどちらが先に使われ始めたのか分かりません。ピーカンの語源には諸説ありますが、どれも信憑性に欠けます。

私、個人の考えでは【ピークのかんかん照り説】が一番しっくりきますが、どうでしょう・・・。

今では全国どこでも『雲ひとつない良く晴れた天気』として通用する俗語ですが、昭和中期ころは全国に浸透していなかったようです。

最近、若い子達は「ピーカン」を使わないようです。

ピーカンが死語になるのは、そう遠い日ではないのかも知れませんね。

余談です、北海道で猛暑の日「なまら、あっつい」って言いますが、「なまら、あっつい」には「なまら、頭にくる」という意味もあります。