プレッパー(prepper)とは、[財政破綻・戦争・自然災害]などの非常事態に備える人々のことを言います。
社会のシステムが崩壊するような事態になり、世の中が「カオス(混沌・無秩序)」になることを想定し、生き延びるための準備をしているのがプレッパーです。
アメリカに300万人以上いるプレッパー、日本でも非常事態を想定した、準備・備え(プレップ/prep)をしている人は少数ですがいるようです。
プレッパーの定義
プレッパー(prepper)とは、有事や生活形態の変化に備えて準備・備え(prep)をする人やグループです。
プレッパーとは、どのような非常事態を迎えようと、その変化が自分たちの生活に与える影響を最小限に抑えられるように備えている人やグループです。
プレッパーとは、どのような非常事態を迎えようと、政府や他人に頼らずに生活できるような準備をしている人やグループです。
カオスな世の中を生き延びるプレッパー
財政破綻や戦争、大規模な自然災害の後に社会のシステムが崩壊すると、「カオス(混沌・無秩序)」な世の中になります。
「社会のシステムが復旧するまでの間をどう生き延びるか?」がプレッパーの課題です。
居住スペース(地下核シェルターなど)、水や食糧や電気などのエネルギーの確保、自己防衛法や護身術、武器の所有、プレッパーは準備を怠りません。
プレッパーの中には、シェルターの中で数年間生活できる準備をしている人もいるようです。
準備をすればするほど不安は募ります。
こつこつと有事に備えて準備した「ライフラインを、他人からどのように守るのか」が、彼らの最大の悩みです。
プレッパーの多くは、自分がプレッパーであることを隠して生活しています。「カオス」の際に、友人・知人に頼られないようにするためです。みんなでシェアしていたら、自分自身の生死に関わります。
ただし数年間も他人とコミュニケーションをとらずにいると精神が病みます。そのため信用できる仲間を確保する必要があります。誰が本当に信用できるのか?プレッパー達を悩ませています。
荒くれ者から、ライフラインを守る事にも最大限の注意をします。
人目につかないような場所にシェルターを作るのはもちろん、武器を所有し、自己防衛法や護身術を習得します。
どうすれば荒くれ者に気づかれないか?住居に他人が接近しないか?プレッパーたちは日々考えています。
日本で「カオス」な世の中を生き延びる
日本で社会のシステムが崩壊し、「カオス」な世の中になったときに備えて、プレッパーから学べることは多くあります。
1・食糧などの確保
人目につかない所に食糧を備蓄します。決して外から見える場所に食糧をおいてはいけません。
電気などのエネルギーの供給が絶たれることを想定し、フリーズドライ食品、缶詰、飲料水を備蓄します。「カオス」な世の中が長く続くようなら雨水や川の水を濾過し飲料水に利用することも考えます。
2・荒くれ者から身を守る
人を遠ざけたいときは、家の外壁に大きく、「○○菌に感染し、重篤な状態です。有効な薬をお持ちの方、助けて下さい」と書くのがオススメです。荒くれ者も、病原菌には近寄らないはずです。
夜間は照明を使わず、暗くなったら就寝します。食べ物を調理するときは、臭いのしないものにし、生ゴミは必ず地中に埋めます。食べ物の臭いは遠方まで届くので要注意です。
それでも、荒くれ者は侵入してくるかも知れません。護身術を習得し、身を守ります。
3・信用できる人たちと協力する
できれば近所に信用できる人をみつけ、普段から「その時に協力する」約束をします。
それぞれが自分の生活に必要なライフラインを確保したうえで、何かあったときは協力します。
荒くれ者に襲われた時には、複数人で対処すれば、撃退できる可能性は大きくなります。
なぜプレッパーは増えるのか
アメリカのニュースサイトには毎日のように、「Doomsdayが迫ってる」いうというような記事が載ります。
Doomsdayとは、キリスト教圏の国々で使われる言葉で、「最後の審判の日」「世界が終末を迎える日」という意味です。
メディアの影響で、財政破綻・戦争・自然災害などによって近いうちに、「この世が終末を迎える」という先入観に捕らわれる人が増えています。
この世が終末を迎えるのなら「どのような準備をしても、生き延びることは不可能」なのですが、そうは考えず生き延びることに執着し「自分だけは助かる可能性がある」と考え、それに備えるプレッパーが増えています。
社会のシステムが崩壊し、システムが復旧するまでの間を生き延びるための準備は、日本でも必要なことかも知れません。
Doomsdayに備えることは無意味です。
まとめ
日本は、外国に比べて台風・大雨・大雪・洪水・土砂災害・地震・津波・火山噴火などの自然災害が発生しやすい国です。
自然災害後にライフラインが停止しても、自力で生活できるように、食料や飲料水を備蓄することは大切です。
アメリカのプレッパーのように、「カオス」に備え、過剰な準備をするのには疑問を感じます。
「カオス」に備えるのなら、普段から信用のできる人と付き合い、いざという時にはお互いに助け合うのが一番です。
プレッパーの中には、あまりに自己防衛に執心するあまり、他人を信用できなくなる人がいます。銃の所持が認められているアメリカでは、自己防衛のため大量の武器を所持するプレッパーがいます。
「カオス」を作るのは人間です。
想像をこえる非常事態になっても[他人に迷惑をかけない、他人を傷つけない、お互いに助け合ってピンチを乗り切る]こういう事が出来る人しかいない世の中なら、プレッパーも存在しないでしょうね。