SONY(ソニー)が「NHKが映らないテレビ」BZ35F/BZシリーズを7月下旬に発売します。
SONYは、「テレビではなく『業務用液晶モニター』です」と、弁護士ドットコムニュースの取材に答えています。
なぜ業務用液晶モニターが、「NHKが映らないテレビ」として話題を集めているかというと、商品にAndroid TVが搭載されているからで、NHKの受信料を支払わずに民放のTV番組を見られるからです。
SONY BZ35F/BZ シリーズとは
BZ35F/BZは、SONY(ソニー)の業務用ディスプレイ法人向けブラビアです(SONY ホームページ参照)。
Android TV 機能を搭載しているほか、話題のWebベース(HTML5)を本体に搭載しデジタルサイネージを実現しています。
主な仕様
注目すべきは「TVチューナーがない。Android TV機能が本体に搭載されている」という点です。
購入した場合に、NHKと受信契約をする必要があるのか(受信料を支払う必要があるのか)? NHKは明言を避けています。
画面 : 型 85V、75V、65V、55V、49V、43V
法人向けブラビア専用機能 : ホテル・プロ用モード、HTML5、VESA対応
チューナー : 全てなし(地上デジタル、BS、CS、スカパープレミアムサービス、CATV:ch)
ネットワーク機能 : Android TV、無線LAN機能 IEEE802.11n/g/b
ブラビアが対応しているアプリ(Android TV)
Netflix(月額定額)、YouTube(無料)、GYAO!(無料)、Hulu(月額定額)、U-NEXT(月額定額)、AbemaTV(無料)、Prime Video(月額有料)、Niconico(無料/月額定額)、dTV(月額定額)、スカパー/オンデマンド(月額有料)、ビデオマーケット(有料)、TUTAYA TV(有料)、DAZN(月額定額)、Rakuten TV(無料)、dアニメストア(月額定額)、Spotify(無料/月額定額)他
映画、ドラマ、アニメ、音楽など多彩なジャンルのコンテツが用意されているので、自分好みの番組を楽しむことが出来ます。
価格
2018年7月8日現在、BZ35F/BZシリーズの価格です(最安値は価格.comを参照)
TVチューナーを搭載した、BRAVIAよりも低価格です。NHKの番組を見ない人や、リアルタイムの放送にこだわらないという人には魅力的な商品です。
BRAVIA FW-43BZ35F/BZ[43インチ ブラック] : ¥93,622~
BRAVIA FW-49BZ35F/BZ[49インチ ブラック] : ¥136,776~
BRAVIA FW-55BZ35F/BZ[55インチ ブラック] : ¥194,844~
BRAVIA FW-65BZ35F/BZ[65インチ ブラック] : ¥318,720~
BRAVIA FW-75BZ35F/BZ[75インチ ブラック] : ¥638,712~
BRAVIA FW-85BZ85F/BZ[85インチ ブラック] : ¥957,420~
NHKと受信契約は必要か?
ソニーの業務用ディスプレイ BZ35F/BZ を購入した場合の受信契約は、現時点では必要ない。というのが一般的な見解です。
弁護士ドットコムNEWS : 今後宿泊業者は各種料金や宿泊者のニーズを天秤にかけたうえで、今回のブラビアなどの導入を検討していくことになるかもしれない。
@niftyニュース : NHKの番組や、民法のテレビ番組をリアルタイムで見ることにこだわらない人には需要がありそうだ。
暗に、NHKの番組を見ることは不可能(受信契約の必要がない)といっています。
インターネットを利用したNHKのコンテンツ「NHKオンデマンド、NHKネットクラブ」に会員登録をしない限り、インターネットでNHKの放送は現時点で受信できません。
NHKは、「一般論ですが、モニター・チューナー・アンテナのセットを受信設備と呼んでいます。どれかが欠けたものを受信設備とはみなしません。」としたうえで、「この商品については、お答えしかねます」と、明言を避けています。
NHKのネット戦略
2018年3月、東京高裁は「ワンセグ携帯の所持が受信機の設置にあたる」という判決を言い渡しました。
受信契約について最高裁は、「受信契約の締結を強制する放送法64条1項の規定は、憲法に違反しない。」としています。
最高裁の判決は未だありませんが、ワンセグ携帯が受信機として認められ、NHKはネット配信し受信料を徴収することに自信をもっているようです。
2018~2020年の中期計画では、地上波放送と同じ番組を同じ時間にネット配信する常時同時配信を盛り込むようです。民放各局はNHKが受信料を背景とした豊富な資金で民業を圧迫すると懸念しています。
昔と異なり情報収集ツールとしてのテレビの占める重要性が明らかに低下している現代において、受信料徴収のあり方を見直すべきとの意見はもっともだと考えられます。(黒田健二 弁護士)
国民が受信料を負担するに値する公共放送とは何かが真剣に議論されるべきだ。(上村達男 早稲田大学教授)
多くの弁護士や有識者がNHKに疑問をもっています。
放送法が制定された昭和25年(1950年)は、1000円札が発行され、NHKがテレビの定期実験放送を開始した年です。
民放のテレビ局も、インターネットもない時代に制定された放送法が、現代に即さないのは当然です。
時代に即さない法律は改定するべきです。
NHKが国民に説明のないまま、勝手にインターネットを使用した放送を流し、強制的にインターネット利用者から受信料を徴収することは許されません。
まとめ
SONYの業務用液晶モニター BZ35F/BZ シリーズは、Android TV 機能を搭載しています。
BZ35F/BZシリーズは「NHKの放送を見ない、リアルタイムの民放放送にこだわらない」事業者や個人にとって魅力的な商品です。
情報・広告媒体であるデジタルサイネージを実現しているのはもちろん、NHKの受信料を支払わずに、民放の番組、映画、アニメ、音楽など多彩なコンテンツが楽しめる仕様になっています。
NHKは今後、地上波放送と同じ番組を同じ時間に配信する常時同時配信をする予定です。
インターネットを使用し、誰でも見れる状況で番組を放送し、インターネット利用者から受信料を徴収することは決して許されることではありません。
家電メーカーが本気でNHKだけ受信できないテレビを開発し、販売してくれることを望みます。
現在は、生活に必要な情報は民放で十分に得ることができます。災害情報もNHKのテレビ放送より、民放の情報の方が早く、より詳しい場合もあります。
テレビを見なくても、携帯電話やスマートフォンで、ニュースを見ることができます。私は受信料を支払っていますが、NHKはほとんどみません。
公共放送とはなにか?受信料を国民に負担する公共放送は本当に必要か?
時代に即さない放送法は改定するべきです。