オムロンの歴史とヒット製品の数々

話題

1933年(昭和8年)レントゲン写真撮影用タイマの製造からオムロンの歴史は始まります。

戦中、戦後の混乱で日本の産業基盤が壊滅するなか生き残ったオムロンは、その後「無接点接近スイッチ」など、世界初の製品をいくつも開発します。

血圧計や体温計など健康機器メーカーの印象が強いオムロンは、電子部品や継電器機の開発で世界をリードする日本の企業です。

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オムロンの歴史と世界初の製品

1933年(昭和8年) 5月  大阪市都島区東野田に立石電機製作所を創業(創業:5月10日、オムロン株式会社|会社概要)レントゲン写真撮影用タイマの製造を開始

昭和8年の日本の主な出来事

日本軍が中国熱河省に侵攻・横浜の消防署に日本初の消防車・国際連盟を脱退・大阪で日本初の公営地下鉄が開通・昭和天皇の第一皇子(今上天皇)誕生

1945年(昭和20年)6月   京都市右京区花園土堂町に工場を移転

昭和20年の日本の主な出来事

GHQが横浜に設置される・降伏文書調印・GHQが東京日比谷に移転・枕崎台風(死者2,473名・行方不明者1,283名)・大相撲秋場所が国技館で復活・明石沖でせきれい丸沈没(死者304名)

1948年(昭和23年)5月  商号を立石電機株式会社に変更(設立:5月19日、オムロン株式会社|会社概要)

1959年(昭和35年)1月  商標をOMRONと制定

1959年(昭和35年)2月  世界初の無接点近接スイッチを開発

1964年(昭和39年)4月  世界初の電子式自動感応式信号機を開発

1966年(昭和41年)9月  東京証券取引所第一部に上場

昭和41年の日本の主な出来事

ウルトラQ放送開始・全日空ボーイング727羽田沖に墜落(死者133名)・カナダ航空DC8羽田空港で衝突炎上(死者64名)・BOACボーイング707富士山上空で空中分解(死者124名)・国民年金法改正・ビートルズ来日・全日空YS-11松山空港沖で墜落(死者50名)

1967年(昭和42年)3月  世界初の無人駅システムを開発

1969年(昭和44年)3月  世界最小の卓上電子計算機「CALCULET-1200」を発表

1971年(昭和46年)6月  世界初のオンライン現金自動支払機を開発

1983年(昭和58年)    電子体温計「けんおんくん」を発売

1987年(昭和62年)7月  世界初の超高速ファジーコントローラを開発

1990年(平成2年) 1月  社名をオムロン株式会社に変更

平成2年の日本の主な出来事

ローリングストーンズ初来日・今上天皇の次男、礼宮文仁親王と川嶋紀子様が結婚・日本人初の宇宙飛行士秋山豊寛氏が宇宙で9日間すごし無事帰還

2004年(平成16年)5月  携帯電話搭載の顔認証技術を開発

2007年(平成19年)9月  世界初のリアルカラー3次元視覚センサ3次元画像センシングを実用化

2010年(平成22年)11月  ITを活用した健康サービス「ウエルネスリンク」事業を開始

現在では当たり前に使われている、車両検知式の交通信号機「電子式自動感応式信号機」、無人鉄道駅システム「自動券売機・自動改札機」、ATM「オンライン現金自動支払機」は世界で初めてオムロンが開発した製品です。

オムロンは1933年大阪で立石電機製作所として誕生し、1990年に現在の社名オムロン株式会社に変更、資本金641億円(2018年3月29日現在)東証一部上場の日本の企業です。

オムロンの社名の由来

オムロン株式会社は、本社のあった京都府京都市右京区にある地名「御室(おむろ)」にちなんで名付けられました。

ブランド名の「OMRON」を社名とし、1990年1月1日に正式に命名されました。

終戦後に開発した女性用のヘア・パーマ・アイロンのブランド名として、オムロン(Omlon)は考案され、制御機器の輸出の拡大にともない、世界中でオムロンと発音される「OMRON」につづりを変更し、1959年に商標登録されて以降全商品に「OMRON」は使用されています。

御室という伝統と技術が深く浸透した土地柄とみごとに融合した「OMRON」は、ブランドから私たちの社名となり、そして新しい企業文化の象徴として、さらに大きく飛躍しようとしています。

オムロン株式会社|ホームページより一部抜粋

人気のヘルスケア商品

オムロンの人気商品といえば、家庭用のヘルスケア商品(健康機器)ですね。商品詳細・OMRON

血圧計

オムロンの血圧計は、正確・簡単に血圧を測ることができます。腕にカフを巻いて、測定開始のボタンを押すだけで血圧を測定できます。

独自の血圧測定技術「インテリセンス/Intellisense」を搭載し、腕の太さや呼吸の速さ、大きさなど、一人ひとりの特徴に合わせた最適な血圧測定を行います

加圧のしすぎによる腕の痛みなどの測定時のストレスを軽減し、快適で精度の高い血圧測定を実現しています。スマートフォンに簡単にデータ転送し管理できる機種もあります。

オムロン傘下のオムロンヘルスケアでは、毎日の血圧測定を社員に義務付けています。社員の評判は上々で、「血圧が生活習慣病と密接に結びついていることを改めて実感した」「家庭で家族と一緒に測れば習慣化できる気がする」という声が出ているようです。

低周波治療器

つらい「こり」や「痛み」の治療に効果がある低周波治療器です。

オムロンの低周波治療器は「こり」や「痛み」の症状に合わせて選べる治療プログラムが用意されています。肩・腰・腕・関節・ふくらはぎ・足裏とマッサージしたい部分を選べます。

シンプルなデザインで、操作しやすい治療器です。温熱治療ができる機種などもあり、自分の症状にあった治療器がみつかります。

体重体組成計(体脂肪計)

本体に乗るだけで、自動的に電源が入り、測定を開始します。測定時間は約4秒で、簡単に素早く体組成を測定できます。

乗るだけで、過去の測定データから誰が乗ったのかを推定する自動認識機能を搭載しているので、いちいち面倒な操作をする必要がありません。

体重・体脂肪率・内蔵脂肪レベル・骨格筋率・基礎代謝・BMIを測れる機種があります。

スマートフォンに測定データを転送し、簡単に確認・管理できる機種があります。

電子体温計

スタンダードタイプ・婦人用・赤ちゃん用・スピード検温タイプなど種類が豊富にあります。

予測式体温計は、OMRON独自の分析・演算技術で高速演算処理され、約15秒で約10分後の体温を予測しています。

婦人用の体温計は、約10秒で5分後の体温を予測しています。スマートフォンに簡単に転送し管理できる機種があります。

OMRONの予測式体温計は、膨大な収集データをもとに処理され、短い測定時間で正確に体温を測れることが出来ます。

赤ちゃん用の体温計の脇(わき)に挟む部分には、やわらかく曲がるゴム素材が採用されています。

わき測定・口中測定・耳測定とお好みの測定部位で機種を選ぶことができます。

マッサージ機器

脚用ブーツタイプ・クッションタイプ・首用・シートタイプ・ふくらはぎ用・足裏用・ハンディタイプがあります。

脚用ブーツタイプの「エアマッサージャ」は、足先からふくらはぎまでをすっぽり包み、温めながら気持ちよくマッサージできます。「もみほぐし」「しぼりあげ」「もみほぐし」の3つのモードがあり、特に女性に人気のマッサージ機器です。

クッションタイプの「クッションマッサージャ」は、小さくて軽いマッサージ機器です。腰や背中にあてたり、ふくらはぎや太ももにあてるなど、どこでも気軽にマッサージが行えます。

首用の「ネックマッサージャ」は、首や肩まわりにフィットしやすいコンパクトな形状です。首や肩以外にも、腰や太もも、ふくらはぎにも使用できます。ヒーターを内蔵したもみ玉が、患部を温めながらコリをほぐします。

その他

OMRONのヘルスケア商品は他にも沢山あります。商品詳細・OMRON

消費カロリーを測定できる「万歩計」・効果的に歯垢を除去する「電動歯ブラシ」・睡眠時間を測定し朝起きやすいタイミングでアラームを鳴らす「ねむり時間計」・保湿機・血糖自己測定器など豊富なヘルスケア商品があります。

オムロンヘルスケアでは、スマートフォン向けの健康管理アプリ(無料)「OMRON connect (オムロンコネクト)」を提供しています。

「オムロンコネクト」は、血圧や体重などオムロンの健康機器で測定した結果を簡単に管理できます。オムロンの健康機器をより効果的に使うのに役立つアプリです。

まとめ

OMRON株式会社は2018年(平成30年)5月に設立70周年を迎えます。

OMRON株式会社は1933年(昭和8年)に立石電機製作所として創業し、戦中・戦後の混乱期を切り抜け1948年(昭和23年)に立石電機株式会社として設立されました。

太平洋戦争の混乱により、当時主力だった継電器の受注が激減しましたが、終戦後に電熱器・女性用パーマアイロン・電気ライターなどの家庭用電気製品を開発し、再スタートを切ります。

その後、機械による自動化・無人化が進むなかオムロンは、「無接点接近スイッチ」など世界初の製品を次々に開発します。

今では普通に使われている「ATM(オンライン現金自動支払機)」や「車両検知式の交通信号機」「無人鉄道駅システム」などはOMRONが世界で初めて開発した製品です。

家庭用の血圧計や低周波治療器、体脂肪計など人気のヘルスケア商品を開発しているので、健康機器メーカーの印象が強いOMRONは、電子部品や継電器機の開発で世界をリードする日本の企業です。