終身旅行者PTとは~PTのメリットと注意すべきこと・PTに適する職業とは

PT 社会

PTとは、Permanent Traveler(パーマネント・トラベラー)あるいはPerpetual Traveler(パーペチュアル・トラベラー)の略語で、どちらも「永遠の旅人」「終身旅行者」の意味です。

もともとは、ヨーロッパの富裕層の合法的な税金対策の手段でしたが、PTの目的は単純な節税対策にとどまりません。

PTとは、世界中の複数の国を、目的別に上手に活用することで、節税をし、リスクを避け、充実した生活を営む人達のことです。

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PTとは

現在のPT(終身旅行者)の基礎となる考え方は、起業家であり大富豪の「W・G・Hill」が出版したPT “Perpetual Traveler”にあります。

政府の干渉をうけることなく、ストレスのない健康で豊かな生活を送る、生き方が「W・G・Hill」の提唱した「PT”Perpetual Traveler”」です。

W・G・Hillは、PTとしてのライフスタイルを実践し、目的によって国を使い分ける理論「5フラッグ理論」を完成させます。

今は、その概念をもとに、「世界中の複数の国を、目的別に上手に活用することで、節税をし、リスクを避け、充実した生活を営む人達」をPT(終身旅行者)と呼びます。

5フラッグ理論

終身旅行者PTは、年間で世界中の複数の国に滞在します。PTは、目的によって居住する国を替えます。

5フラッグ理論とは、「目的別に5つの国を選択し、それらを上手く組み合わせることで、充実した生活を営むことができる」というPTの基本となる概念です。

5フラッグ

① 国籍を持つ国(パスポートを持つ国)

② 資産運用を行う国

③ 居住(居住権・永住権・市民権)を持つ国

④ ビジネスを営む国

⑤ 余暇を過ごす国

①:日本人なら日本国籍です。パスポートがないと他国へ行けません。国籍を替えることも可能です。

②:メインの資産は国として安定している金融センターが望ましい。オフショアファンドの利用も有効。

③:非居住者の立場になるため、国籍のある国と居住を別にする。治安・物価・自然災害等を考慮する。タックスヘイブンを活用も有効。

④:所得を得る国です。③同様にタックスヘイブンの活用も有効。

⑤:「好きなこと」に没頭できる国。

PTのメリットと注意すべきこと

PTのメリットは、「節税が可能」「自然災害などのリスクを回避しやすい」「自分のライフスタイルに合ったストレスのない生活を営むことができる」という点です。

海外で所得を得、納税義務が生じる前に、居住する国をかえるので、お金もかかります。

1000万円の貯蓄と、年収300万円の所得があれば、PTを実践できるという説があります。物価の安い東南アジアの国々などを上手に活用すると、PTとして生活できるようですが、PT本来の目的である「充実した生活」が送れるのか疑問がのこります。

自分のライフスタイルに合う、それぞれの目的に適した環境を探し、選択しなければ、PTのメリットを感じることはできません。

海外での所得に対して、日本の納税義務がない

PT(終身旅行者)は、納税義務が生じる前に、居住する国を替えます。

日本人(日本国籍)の場合、日本から住民票を抜きます。日本での滞在期間を年間183日以下にします。

日本の滞在期間を年間183日以下にすると、日本の非居住者となり海外での所得に対して、原則、日本への納税義務はなくなります。

日本で買い物をするとき、デユーティーフリーの恩恵を受けれます。(買い物後、免税カウンターに並ぶことで、消費税がもどってきます)

リスクを回避しやすい

日本に国籍があっても、海外に住居をかまえ、海外で仕事をし、海外で余暇を楽しむなら、自然災害・犯罪・高額な納税・などのリスクを回避することも可能です。

日本は、外国に比べて台風、大雨、洪水、土砂災害、地震、津波、火山噴火などの自然災害が発生しやすい国土です。

世界の殺人発生率(人口10万人当たりの殺人発生件数)の一番多い国のランキングは、1位エルサルバドル、2位ホンジュラス、3位ベネズエラです。

外務省「海外安全ホームページ」をみると、海外には、危険レベル4の国が多数あります。海外にいくなら、絶対に確認するべき情報です。

イギリスのエコノミスト紙が発表した世界平和度指数ランキング、1位アイスランド、2位デンマーク、3位ニュージーランド、日本は6位です。

あらゆる情報を利用し、「5フラッグ」それぞれの目的にあった国を選択することで、ほとんどのリスクは避けることが可能です。

充実した生活を営む

所得を得、日々充実した生活を営み、旅行をし、すきな国で余暇を過ごす。PTは、理想的な、生活を営みます。

ただし、充実した生活を営むには、それ相応のお金が必要になります。

現在、PTを実践している人のほとんどは、富豪・セレブとよばれる人達です。

日本人で、退職金を資産運用し、厚生年金(+企業年金)で所得を得て、海外に住居をかまえ、他国に旅行し、たまに日本に帰ってくる人達もPTとよべるかも知れません。

人それぞれ、価値観が違います。

誰かの価値観に合わせるのではなく、自分の価値観に適した国を選び、上手に活用することで、PTは可能になります。

注意すべきこと

日本での非居住者になるため、現在使用している日本の国民健康保険や社会保険に加入できません。

国によって、医療制度も医療技術も違います。居住する国を選択するとき、忘れがちなのが医療制度、医療技術です。

物価が安いという理由だけで居住する国を選択し、健康を害し、しかるべき医療を受けられず、死んでしまうようでは、本末転倒です。

日本国籍なら、年金は任意で加入することができ、年金を受給できます。

年金を受給したいなら、かならず年金の加入手続きをします。あくまで任意なので、自分で加入手続きをする必要があります。

PTに適した職業

PTとして生活を営むには、所得を得なければなりません。

PTを実践していた(している)と噂されている、日本の有名人というと、故・大橋巨泉(タレント・放送作家・実業家など)、アグネス・チャン(イギリス国籍・歌手・タレント)、中田英寿(元サッカー選手)、村上春樹(小説家)等があげられます。(あくまで噂です)

高額の所得を得ても、「節税のため居住する国を替える」時間、「自由に遊ぶ」時間がなければ、本当のPTとは言えません。

簡単にいうと、企業や人に使われているようでは、PTには「なれない」ということです。

PTに適した職業

1・海外で起業する(実業家)

 自分の得意な職種で起業する。ニュージーランドは世界銀行のランキングで、新規事業の容易さ:1位、信用力:1位、投資家の保護:1位になっています。

2・投資家

 株・FXなど、どこにいてもインターネットを利用し、取引が可能です。また、海外には年率15%程度で運用されているファンドが多数あります。

3・スポーツ選手

 海外のチームに所属し、海外に居住する。

4・クリエイター(クリエーター)

 海外に事務所を構えて活動する。小説家・放送作家・映像作家・芸術家など

 

まとめ

大企業を退職し退職金等を資産運用し、厚生年金と企業年金で所得を得て、リスクが少ない快適に暮らせる国に居住し、数ヶ月間を日本で過ごし、年に一度旅行をする。そんなPTを実践する日本人のお年寄りが増えています。

PTという生き方は、日本人にも浸透しつつあるのかも知れません。

好きなことで「所得を得る」、節税をしてういたお金を「好きなように使う」、快適に暮らせる「好きな国で暮らす」、余暇に「好きな国に旅行する」、理想の生き方です。

理想的な生活、PTを実践するなら、出来るだけ若いときから実践したいものです。

年をとって、健康に不安がある状態で、PTになっても、楽しみより不安が大きく、充実した生活を営めないような気がします。

日本の税金に不満をもっている人、日本での生活に不安をいだいている人がいるなら、PTという生き方を考えるのも悪くありません。

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