ハラミとサガリの違い~部位・味・カロリーなどの違い

話題

ハラミもサガリも横隔膜です。横隔膜のうち、ハラミは肋骨・腕骨部の筋肉部、サガリは腰椎部の筋肉部です。

全国的に、「サガリ」を含めた横隔膜の筋肉部全部を「ハラミ」と呼ぶのが一般的ですが、北海道では「ハラミ」も含めた横隔膜の筋肉部全部を「サガリ」と呼ぶのが一般的です。

ハラミは英語で「Outside Skirt」フランス語で「Bavette」、サガリは英語で「Hanging Tender」フランス語で「Onglet」、欧米では、ハラミとサガリは別な部位と認識されています。

どちらも見た目は赤身肉とほとんど同じ、柔らかく適度に脂がのっていて、カルビに匹敵するほどジューシーな味わい、値段も手頃で焼肉ではタン、カルビにつぐ人気の部位です。

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ハラミとサガリの違いとは

ハラミもサガリも「ホルモン(畜産副生物)」の一種です。ホルモンとは、牛や豚などの家畜から食肉を、生産する際に副次的に生産される、原皮以外の内臓などの部位です。

ハラミもサガリも「横隔膜」です。横隔膜とは、哺乳類の胸腔と腹腔をしきる筋肉性の膜です。横隔膜は吸気時に下降、呼気時に挙上して呼吸運動に関与します。

牛の横隔膜はハラミ・サガリ・メンブレンで構成されます。

ハラミは横隔膜のうち「肋骨・腕骨部の筋肉部」、サガリは横隔膜のうち「腰椎部の筋肉部」、メンブレンは横隔膜のうち「筋肉部以外の腱中心」、横隔膜の部位によって呼び名が変わります。

豚の横隔膜筋はハラミです。牛は横隔膜の部位によって呼び名が変わりますが、豚の横隔膜は部位によって呼び名が変わることはありません。

* 従来の商習慣、地域特性により使用されている名称でも表示可能です。

全国食肉公正取引協議会 (お肉の表示ハンドブックより一部抜粋)

副生物(ホルモン)の部位に関しては、全国共通の名称はあるものの、従来からそれぞれの地域で呼ばれている名称を使用できるということで、副生物(ホルモン)の部位は地域によって名称が異なるということです。

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ハラミとは

牛のハラミは、横隔膜のうち「肋骨・腕骨部の筋肉部」の部位で、横隔膜のうちお腹に近い部分を指します牛の骨格 参照)。豚のハラミは、横隔膜筋の全てを指します。

牛のハラミは一頭から約1Kg、豚のハラミは一頭から200~400g得られます。

牛のハラミは、見た目は赤身肉、食感は柔らかい赤身肉、適度に脂がのっていて、カルビに匹敵するほどジューシーな味わいです。サガリより霜降りが多く、サガリより少しこってりした味わいです。

100gあたりの平均的なカロリーは、牛ハラミ=342kcal、豚ハラミ=329kcal。牛サガリ=283Kcal、ハラミの方がサガリより高カロリーです。

牛カルビ=517kcal、牛リブロース(脂身なし)=452kcalよりも低カロリーで低価格がハラミの魅力です。好きな焼肉の部位ランキングでは、常にBEST3にランクインするほどの人気部位です。

北海道を除くと、全国的に「サガリ」を含めた横隔膜の筋肉部全てを「ハラミ」と呼ぶのが一般的です。

ハラミは英語で、「Outside Skirt」。直訳すると「外側のスカート」、ハラミの形がスカートに似ているので、こう呼ばれるようになりました。

ハラミはフランス語で、「Bavette」。直訳すると「よだれかけ」。フランス人には、ハラミの形が赤ちゃんの使う「よだれかけ」に見えるようです。

ハラミのステーキは、カロリーが少なくほどよく脂がのっていて美味しいので、欧米や日本でも人気です。

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サガリとは

牛のサガリは、横隔膜のうち「腰椎部の筋肉部」で、横隔膜のうち背中に近い部分を指します牛の骨格 参照)。

牛のサガリは一頭から約1Kg得られます。

牛のサガリは、見た目は赤身肉、食感は柔らかい赤身肉、ハラミよりも霜降りが少なく、ハラミよりあっさりとした味わいです。

100gあたりの平均的なカロリーは283Kcal、ハラミ(牛ハラミ342kcal)より低カロリーです。

北海道の都市で焼肉店の対人口比が一番高い北見市の、好きな焼肉の部位ランキングでは、カルビやホルモンをおさえ第1位がサガリです。

北海道では、横隔膜の筋肉部全てを「サガリ」と呼ぶのが一般的です。全国でチェーン展開していない北海道のほとんどの焼肉店に「ハラミ」というメニューは、ありません、ハラミもサガリも「サガリ」です。

サガリは英語で、「Hanging Tender」。直訳すると「柔らかく、ぶら下がっている」、サガリが腰椎部から垂れ下がっているように見えるので、こう呼ばれるようになりました。

サガリはフランス語で、「Onglet」。直訳すると「タブ(衣服の袖口やポケットについている【たれ】)」。フランス人にはサガリの形が「タブ」に見えるようです。

サガリのステーキは、カロリーが少なく食感がよく美味しいので、欧米や日本でも人気です。

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まとめ

ハラミもサガリも横隔膜の筋肉部で、ハラミは牛のお腹側、サガリは背中側。どちらも牛一頭から約1kgしか得ることの出来ない希少部位です。

希少部位なので、高価というイメージを持ちがちですが、焼肉店などではお手頃な価格で提供されています。

ハラミもサガリも見た目は赤身肉、食感は柔らかい赤身肉、味が良くカロリーも低いので、どちらも焼肉・ステーキなどで人気の部位です。

全国的に、「サガリ」を含めた横隔膜の筋肉部全てを「ハラミ」と呼ぶのが一般的ですが、北海道では、「ハラミ」を含めた横隔膜の筋肉部全てを「サガリ」と呼ぶのが一般的です。

北海道の富良野で人気の焼肉メニュー「豚サガリ」は、豚の横隔膜筋「ハラミ」の焼肉です。

冷蔵・冷凍での保存技術が発達する以前、食肉を生産するときに副次的に生産される内臓肉のほとんどは、流通されることはほとんどなく、生産者によって消費されていました。

そのため、「ハラミ」や「サガリ」など「畜産副生物」の呼び名は、全国で統一されることはなく、地域によって異なります。

現在は、メディアなどで関東・関西の大都市の焼肉店が多くとりあげられている影響もあって、横隔膜の筋肉部全部を「ハラミ」と呼ぶのが一般的になっていると考えられます。

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